目黒のさんま祭り

秋の入り口はここ

JR・地下鉄目黒駅東口を出ると、さんまの香ばしいにおいがあなたを引き寄せる。毎年9月の第1または第2日曜日に開催されるさんま祭りだ。

このイベントのきっかけは「さんまは目黒にかぎる!」というオチでお馴染みの古典落語『目黒のさんま』である。「目黒の良さ」と「さんまの良さ」の両方を分かってもらうために、さんまを無料配布している。

この辺は江戸時代に松平讃岐守、森伊豆守などの上屋敷があり『目黒のさんま』に登場するお殿様(松平出羽守)の早駆けの場所と言われている。つまり、訪れたお客さんはお殿様と同じ秋空の下でさんまを食べることになる。

会場の中心となる誕生八幡神社も文明年間(1469年~1487年)に太田道灌が夫人の懐妊にあたり、越前国(福岡県)から宇美八幡をこの地に勧請したものと言われている。無事に男の子が生まれたことから「誕生八幡」と呼ばれ、安産の守り神とされている。日本に数ある八幡神社の中でも「誕生」がつくのはここだけ。また境内には、明治42年に合祀された徳川三代将軍、徳川家光のゆかりの「重箱稲荷神社」が祀られていて、重箱を扱うお弁当屋さんが商売繁盛の祈願に訪れることでも有名である。

この祭りの主役となるさんまだが、岩手県宮古漁港直送の新鮮なさんまが使われており、また香づけに徳島県神山町産のすだち、栃木県那須塩原市高林直送の大根おろしが添えられる。

毎年、約3万人の人々がさんまを求め目黒通りに行列をなす。あなたはこの行列に並びながら秋の始まりを感じることができるだろう。

午前10時~午後2時(終了予定)

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